新 動きの解剖学

新 動きの解剖学

(BK-042149)
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商品の詳細

【商品概要】

画期的な解剖学入門書ダンスの専門家として、また、理学療法を本格的に学んだ教育者として、人間の動きを扱う両方の立場から、身体の構造と動きの可能性を徹底的に研究した著者が、”動きの解剖学”をわかりやすく解説。
1,000以上のイラストを使用した「図解」中心なので、解剖学入門書として最適。医療関係者、治療家はもちろん、スポーツ、ダンス、マイム、ヨガ、フィットネス、リラクゼーションなどに携わる人々にも価値ある一冊。

著者   ブランディーヌ・カレ-ジェルマン
判型   B5判/304頁
訳者   科学新聞社出版局訳
発行者 科学新聞社
発行年 2009年

【 主な目次 】
第1章 序説
第2章 体幹
第3章 肩関節
第4章 肘関節
第5章 手関節と指の関節
第6章 股関節と膝関節
第7章 足関節と足

【 -序文- 】
何世紀もの間、解剖学は、身体の構造を精密に記述することによって、ほとんど専門家の間で研究が行われてきた。
例えば、身体機能があまり知られることもなく、また単に構造についてのみ記述されるなど、内臓器官と同じ手法で運動器を対象として研究が始められたのは当然のことだった。

20世紀の初めに、解剖学者はようやく筋肉や関節の動きにも注目するようになった。ただ、数十年間は、その身体機能に関する研究がきわめて基礎的なレベルで行われていたにすぎない。
最近になって、一部の研究者が、運動器の生体力学的な特性(例えば、伸縮性や抵抗など)に目を向けるようになった。だが、これらの研究は、筋肉や関節が「実際の生活」の中でどのように使われるのかというものではなく、研究所の中で身体の個々の部位と向かい合ってきたのだ。
機能的な側面は、例えば、どうすれば身体をさまざまな訓練の従順な器官とするかというように、しばしば「効率」によって評価される。
理学療法では、治療効果の定義および実際的な動きのメカニズムを明らかにしながら、身体の動きが神経生理学と骨格の両方によって分析研究されている。ダンス、マイム、芝居、ヨガ、リラクゼーションなどの身体的な訓練に関わる多くの人々は、運動を促進するための質的かつ量的分析による研究を行う理学療法にたどり着いた。

同様に、ブランディーヌ・カレ-ジェルマンは幼少の頃からダンスを学び始め、やはり理学療法を本格的に学ぶことになった。両方とも人間の身体の動きを扱うという点で相性がいいことは明らかである。
彼女は、ダンサーが身体の「内部」をもっと理解すればきっとダンスに役立つであろうと直感した。そして、ダンサーの身体の動きをより発展させるには、身体の構造と動きの可能性を同時に解明するということが必要だとの考え方から、新しい教育方法を考案した。

ダンサーに限らず、ほかの身体訓練における専門家たちが、彼女の講義に耳を傾け始め、その数は次第に増えてきた。その講義においては(もちろん本書においても)、解剖学だけをマスターするのではなく、身体の動きをもっと深く理解することに力点が置かれた。
彼女の考え方の原点や最初の講義を知る私は、彼女がダンサーとして教師としての長年の彼女の経験をすべて盛り込んだ本書の出版を目のあたりにして、大きな喜びを感じる。まさに貴重な経験の結実ともいうべき本書が多くの人々に読まれることはまことにうれしい限りだ。
私は、理学療法を学んでいた頃の彼女と一緒に仕事をしてきたので、彼女のセラピストとしての技術、知性、そして教育に対する情熱を高く評価する。

本書はすべて彼女の理論に基づくものであり、一貫して、身体の自然な体勢や動きを正確に表現し、より深く理解することに重点を置いている。したがって本書は、特に職業として、身体の複雑な動きや統合的な動きを扱う人たちに大いに役立つことだろう。またいかなる目的であれ、人間の解剖学を扱う人たちにとっても、画期的な情報源となるであろう。本書の出版が成功されんことを願う。

フランス整形外科・マッサージ学校 校長 医学博士 ジャック・サミュエル
“著者紹介
ブランディーヌ・カレ-ジェルマン (Blandine Calais-Germain)幼少の頃からダンスを始め、生涯を通じてダンサーとして、また教師として活躍する。
そのダンスを通じて、身体構造に興味を持ち始め、次第に身体の複雑な動きを研究するようになる。
一方、フランス・パリの整形外科・マッサージ学校で理学療法を本格的に学ぶ。ダンスと理学療法の両面からアプローチして、人間の動きと身体構造との関係について画期的な解剖学の理論を確立した。
現在、フランスだけでなく、世界中で関連セミナーを行っている。

著書として、 “Anatomy of Movement” をはじめ、“Anatomy of Movement: Exercises”、“The Female Pelvis: Anatomy of Exercises”、“Anatomy of Breathing” などがある。”
“本書の内容と構成
本書の内容や構成については、以下のようになっている。
まず、本書は入門用テキストとして執筆・編集されたものである。
人間の身体の動きは解剖学的構造が関係してくるので、本書ではその基本的な解剖学的構造についての説明に力点が置かれている。
つまり、本書では、主に骨や筋肉、関節に焦点を合わせている。
したがって、頭蓋骨、内臓器官、循環器系統、神経系統などについては、説明していない。
本書では、できるだけ簡潔に説明し、また、繰り返しを避けている。そのため、章によって、記述の方法が多少異なっているかもしれない。
同じ筋肉によって影響される身体の部位が一緒に記述されることがある。また、特定の構造や機能に関してすでに詳しく説明がされている場合には、前述されている参照ページが示されている。
全体として一貫性を保ち、またわかりやすくするため、紹介している図は人体の右側から構造を示している。
ただし、例外については、その旨、明示している。
接合部は、関節の表面がはっきりとわかるように、場合によって隣接する骨を除外して描かれている。同じように、筋肉についても、それぞれの機能が明確になるよう、周囲の筋肉を除外して、対象を単独に描いている。
第1章の序説では、基本的な考え方と本書で使用する専門用語を紹介しているので、最初に読むことをお勧めする。
第2章以降については、体幹からスタートし、腕、足へと、体系的な順序で紹介しているので、この順序で読むことをお勧めする。ただし、解剖学についての知識をすでにお持ちの方は、どの章からスタートしていただいてもよい。”